最初にすべき熱対策と後からできる熱対策
ゲーミングPCは通常のパソコンよりも高温になりやすいものです。高性能なパーツを搭載している分、消費電力が多く発熱しやすいからです。また、グラフィックボードを搭載していることも大きな要因です。
だからゲーミングPCを使うなら熱対策に気を使うべきです。熱暴走になるとパフォーマンスが落ちて、ゲームを快適に遊べなくなります(CPUやグラフィックボードのクロック数が落ちてカクカクになります)。
冷やすと低温度を保つのは別
熱対策なんて言うとパソコンを冷やす方法をイメージします。でもそれは半分しか合っていません。例えば性能の良いファンを追加して冷やすのも熱対策のひとつです。しかし温度の上がりにくいパーツを選ぶことも熱対策になるのです。
低温度に保つ熱対策
高級CPUグリスを選ぶ
CPUグリスとはCPUとCPUクーラーの間に塗る熱伝導材です。良いCPUグリスを使うだけでCPUの温度が上がりにくくなる特性があります。CPUを冷やしているわけではないのに立派な熱対策になります。あとから塗り直すのは大変なので、ゲーミングPCを買う段階で高級グリスに変更するのがおすすめです。
80PLUS SILVER以上の電源を使う
ゲーミングPCで高い温度を発生させるのはCPU、グラフィックボード、そして電源です。電源の温度上昇を防ぐ対策として確実なのが80PLUS上位規格を選ぶことです。
電源には80PLUS認定という規格があり、上位になるほど電源効率が良く、温度が上がりにくくなります。80PLUS STANDARDやBRONZEではなく、SILVERやGOLDにするのがおすすめです。
もちろん上位規格の電源のほうが値段は高くなってしまいますが、それらを選んだほうがゲーミングPCの故障率を低くする特定もありとても重要です。あとから電源を交換するのは本当に大変なので、最初から80PLUS SILVER以上の電源を選んでください。
冷やす熱対策
性能の良いファンにする・増やす
デスクトップでもノートPCでも外から空気を取り込んで、内部に風を通して、また外に排出することによってパソコンを冷やしています。ファンレスだと空気の循環がなくなり、とてつもなく高温になります。PC本体に触ると火傷するレベルです。最悪の場合、PCが壊れます。
だからゲーミングPCの本体には必ずケースファンがいくつか搭載されています。このケースファンを良い物にしたり、増やしたりすることでゲーミングPCをより冷やすことが可能です。カスタマイズ画面で選択可能です。
CPUクーラーを水冷にする
CPUクーラーは基本的にケースファンと同じように空気で冷やしています。でも実は空冷ではなく水冷のCPUクーラーもあります。循環液をラジエーターで冷やして、ヒートシンクに当てることでCPUを冷やす仕組みです。
空冷に比べると水冷のほうが10度くらい低くなります。ただ、空冷よりもかなり高額になりますし、故障した時とても面倒なのであまりおすすめしません。熱対策を考えるなら他の部分にお金を使ったほうが効率的です。
後からできる熱対策
ここまでご紹介したのはゲーミングPC購入時に実施すべき熱対策ですが、後からできることもあります。
ゲーミングPCを掃除する
長年使ったゲーミングPCはホコリだらけになります。ケースにホコリがびっしり付いていたり、ファンが汚れたりしていると冷却効率が落ち、ゲーミングPCの温度が上昇しやすくなります。
だからたまにでもいいので、ゲーミングPCを掃除してください。ケースのホコリを拭きとって、ファンをティッシュで綺麗にしましょう。もっとしっかしやるなら、エアダスターでPC内部のホコリをすべて弾き飛ばしましょう。
ノートPCクーラーを使う
ゲーミングノートPCはデスクトップよりも熱くなりやすいです。どんなにカスタマイズしても熱暴走になってしまうゲーミングノートPCもあります。
そこで最終兵器の出番です。ノートPCクーラーという外部デバイスを使います。ノートPCクーラーは2から4個のファンが搭載されたデバイスです。ノートPCの下に置いて使います。凄い勢いでノートPCに風を当てて、本体を冷やします。
私の経験ではゲーミングノートPCの最も有効な熱対策です。熱暴走でカクカクになってしまうようなゲーミングノートPCでさえも、ノートPCクーラーさえ使えば長時間オンラインゲームを動かしてもサクサクを維持できます。